ミニマリストが流行ってだいぶ経つ。
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「ときめかないものを捨てて余白を作る」
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なんて画期的な掃除の仕方なんだろう!
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そう思ってたくさんのものを捨てきた。
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服はもちろん、食器や調理器具、布団、テレビ…
「いつか」使うを排除し「今」使うものだけを残して。
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(そういえば3年前に仲間内だけでした引っ越しで、トラックの荷台に括り付けていた紐がいつの間にかほどけて私の荷物が4分の1なくなってたこともあったなあ)
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最近はそんな「断捨離」という言葉自体にときめかなくなっている自分がいる。
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そうは言っても相変わらず整理整頓は好きだし、大事なことだと思ってはいるのだけれど。
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でも。
「捨てる」。
この言葉がなんだかとても冷たく感じるようになってしまった。
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それはもしかしたら、いろいろなものを捨てていった先に「なんにもない自分」自分に気づいてしまったからなのかもしれない。
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特別好きなものがない。集めているものもない。
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まだほんのちょびっと芽の生えた「自分らしさ」だけの自分。
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とっても心もとなくて。
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その時ふと、『「捨てる」とか「なくなる」とか、そういう言葉ばかり使っているから自分のもとから「なくなって」いくように感じるのかもしれない。』そう思えてきた。
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だから、少し前から「断捨離」の代わりにこの言葉を意識して使うようにしている。
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『取捨選択』
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「取る」のあとに「捨てる」。
捨てて捨てて最後に残ったのが大切なもの、じゃなくて、
「これとこれとこれが好き」。その後に捨てる。
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そうすると、「好き」が先に来るから心がなんだか温かい。
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いらないものがなくなった解放感よりも、好きなものに囲まれている幸福感。
今まで感じたことのない、新しい気持ちを手に入れている。
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2020.03.02 Mon
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